2015年9月19日土曜日

LoL World Championship2015グループステージ チーム紹介という名の感想

10月1日から開催されるWCS2015のグループステージ組み合わせ抽選会が終了し、各リーグの代表チームがA~Dまで4つのグループへと振り分けられた。
日本代表のDetFMはワイルドカードに敗れてしまったため、すべて他国のチームとなる。
「EsportsとしてLoLを観戦してみたいけど贔屓チームがない…」
「もっと上手くなりたい、知識を付けたい!」
「イケメンの選手はどこ!?」
などなど、この機会に競技シーンに触れる方に向けて、簡単なチーム紹介などを書いていきたいと思う。
詳細なAnalyticsではなく、個人の意見に基づいた紹介記事であるのは留意していただきたい。
なにぶん頭の弱いものが書いているので、なんか変だよ!っていうところがあったらコメントで教えていただけると幸いだ。

グループA

Counter Logic Gaming (CLG) from NA LCS

かつてはNAの二大巨塔であったCLGだが、アジア勢の台頭と時を同じくして引退やチームスタッフへの転身など、人事異動が相次ぎコミュニケーションはバラバラに。輝かしいハーラートップの争いから遠ざかり、世界の大舞台が霞んでいた。
そして暗黒期と呼ばれる中Season3からチームの司令塔であった(ママではない)Link選手がSummer splitを前に引退。
ついに古豪の座すら危ういと思われたが、紙面にして17ページにも及ぶ怪文書をLink選手が発表。そこにはCLGが抱えるでたらめなミサイルとたくさんの問題が記されていた。
空いたMidの座にはWinterfoxからPobelter選手を迎え、様々な憶測の中くたびれたユニフォームでこの夏を命からがら戦うのかと思われた。
ところが、蓋を開けてみればありとあらゆるSnowballを尽くし13勝6敗でラウンドロビンを終え、プレイオフではSeason1からの因縁の相手TSMを3:0で蹂躙しSummer一位をもぎ取ったのだ。
今回のWCSでは、JungleのXmithie選手がビザの問題で出場できず、サブのMidとして所属しているHuHi選手がJungleを務めることになる。レーンがSnowballするための果敢な動きで戦ってきたCLGにとって、どれだけの影響を及ぼすのかが心配だ。だが、ハンドスキルにおいてはむしろHuhiの方が優れているのではないかとのファンの声もある。コミュニケーションの問題が本当に改善されていて、チームメンバーがHuhiにとって頼りがいのあるものであったなら、グループステージを勝ち抜いていくだろう。
Summer後半は素晴らしいRotationを何度か見せてくれたCLGが、レーンで五分か不利を負ってしまうであろう韓国や台湾に対してどこまで頭脳で肉薄できるかの勝負になる。
プレイオフで見せた魅力的な戦いが夏の魔法でないことを、本当のCounter Logicが帰ってきたことを証明してくれることを願って止まない。


yoe Flash Wolves (FW) from Taiwan LMS

台湾ではこちらも古参のチームである。国内では強豪の名を欲しいままにしている。
LMSの映像は多くを観ていないため、細かい特色は存じないのだが、WCS出場決定戦でSummerプレイオフに一度敗北しているHKEに対して3:2で切符をもぎ取ったその勝負強さはいかんなく発揮されるだろう。
Supportには、どこぞの†黒衣の剣士†を思わせるようなSwordArtなる選手がいる。アジアにはアニメなど日本文化に触れた選手がそういった名前を使用することがよくあるため、名前が気になる選手に注目して観ることもひとつの楽しみ方だ。
そしてチームキャプテンのSteak。現在競技シーンはTopが大きな力を持つメタだ。おそらくWCSでも大きなメタの変更はないと予想されることから、彼がTopであることはチームにとって強い追い風になると思われる。問題は彼自身にあり、メカニクスではあまり特筆したところは見られないため名立たるTOPレーナーたちに対してどの程度の代償を払うことになるのかというのが心配だ。
しっかりと試合を組み立てるためにはレーニングで完全に潰されることだけは避けなくてはならないが、そこは韓国、中国を間近で見て培ったストラテジーでうまくゲームを作ってくれるだろう。
以前は日本のRJ、DetFMと交流戦をしたこともあるチームだけに、名前を知っている方も多いだろう。
かつて胸を貸してくれた台湾の雄が世界でBig Region相手にどれだけ爪痕を残せるか。そんなストーリーを頭の片隅に入れておいても面白い…かもしれない。


paiN Gaming (paiN) from Brazil CBLOL

今最もアツい(物理的にも)ブラジルからやってきた、日本とは逆のワイルドカードを勝ち上がったチーム。
分かりやすく言えばADCとMidがキャリーするチームで、ADCのbrTT、そしてMidのKami(とんでもない名前だ)のプレイにはいつでも目を光らせておく必要があるだろう。
ブラジルは彼らがINTZを破り二年ぶりに1位に返り咲いたことで大きく沸いている。
IWCTを無敗で駆け抜け、まさに勢いづいたチームであるため、CLG、FWと古参であっても飲まれる可能性は否定できない。
怖気づくことなく戦い一矢報いることができれば、ブラジルに大きな歓喜と成長をもたらすだろう。


KOO Tigers (KOO) from Korea LCK

配信企業が興した新チームが、今年のLCKに旋風を巻き起こした。
チームメンバーはLCK観戦歴の長い人であればよく知っている選手ばかり。彼らはRiotの選手規定が改定され再編を余儀なくなれたNajin、そしてIncredible Miracleから集められた。
プロ野球をご存知の方なら東北楽天ゴールデンイーグルスを思い出すだろう。
プレシーズンでは勝ち越したものの、KT、Najin、SKTといった強豪には追いつけず、うまくスタートを切れたとは言いがたい彼らであったが、Season5が始まり、メタの研究が進むと虎の牙を剥いた。
TOPのSmebがRumble、Maokai、Gnarと旬のChampionすべてで華々しいプレイを見せ、静かなLCKを一瞬で火の海にしADCのPraYにGoldを集めさせる。そしてCorkiやKogがTrinity Forceを持ってRotationを行い全てを制圧していく。春シーズンではCorkiをPickした試合は9勝無敗、彼らの序中盤はまさに今のTOP Carryメタを作ったと言ってもよい完成されたものだった。
Springではすさまじい強さをみせたTigersだったが、プレイオフでSKTに3:0をつけられ惨敗すると、夏シーズンは3週目まで危なっかしい戦いでSamsungに2-1で辛勝した以外は上手く勝ち切れない試合が続いた。
春の虎は一瞬の輝きだったと誰もが思った。だが、4週目でKTに2:0で快勝すると、8週目まで試合にして10連勝。あっという間に順位を上げ、4位でフィニッシュした。
NajinとCJをプレイオフで破り、WCSの切符を手に入れたKOOだが、かつてのような無敵の面影はない。
だが、研究をし研究されるLCKにおいて、チームとしては歴の浅い彼らが敗北からも経験値を得ていたとしたら、WCSでは当然のように暴れ回るだろう。
けしてスタープレイヤーの集まりではなかったKOOをここまでの猛虎に育て上げたのは、ヘッドコーチのNoFeの力が大きい。
選手には好不調の波やメタへの適応の差が見られたが、NoFeのBan/Pickだけはいつでもチームにとって最善だった。もちろん疑問手とされるものもあったが、選手に信頼され、みなが自信に満ちた表情でPickを終わる。それはやはりチームにとっては最善のBan/Pickなのだ。
注目すべき点は先ほど述べた通りB/Pと序中盤である。王者SKTとはまた違うその戦い方に、脳を痺れさせてもらいたい。


グループB

Fnatic (FNC) from EU LCS

EUの名門チームが帰ってきた!
彼らがカムバックするまでのストーリーは、Redbull様にて詳しくまとめられているため、そちらを参照していただきたい。
春以降の話をしよう。チームはロジカルなプレイを続け1位のままシーズンを終え、UoLとのプレイオフを粘り強く3-2で勝ち、名実ともに復活を遂げた。
MSIでは、惜しくも負けてしまったが世界最強と名高いSKTにBO5で2勝を上げた。
そして迎えたSummer Split。なんとか食らいついていた、という風なSteelbackに代わり、EUのADCでは最強と称されるRekklesが再びFnaticのユニフォームに袖を通した。
一度コミュニケーションで揉め、大幅なRosterの変更を要求したこともある暴れん坊将軍Rekklesに一抹の不安を抱えるファンもいたが、週を重ねるごとにそんなものはどこかへ吹き飛んでいった。
終わってみれば18-0。無敗、そしてEULCSの永遠に破ることはできない新記録を打ち立てた。
プレイオフでは、春に苦戦したUoLに3-0で完封し、元FnaticのxPeke率いるOrigenと死闘を演じ2-2でもつれ込んだ最終戦。44分の長いゲームを制し春夏連覇を達成した。
彼らは完璧だ。HuniはTOPに必要な相手を破壊しつくすメカニクスを、ReignoverはJungleに必要な判断力とHuniとチームをつなぐバイリンガルコミュニケーションを、Febivenは恐ろしい成長を遂げて手に入れたMidとしての押しも押されぬ安定したレーンと集団戦、RekklesはGoldがあれば必ずCarryするADCとしての高いDPSを発揮するポジショニング、そしてYellowstarはSupportとしてキャプテンとしてチームを引っ張るリーダーシップと長いプロ生活の中で磨かれたゲームメイクできるShotcallを持っている。
ひとつ心配があるとすれば、CSから上がってきて1シーズンしか戦っていないOrigen以外には苦戦もなく勝ってきてしまったことだろうか。
だが、彼らは現実でも逆境とプレッシャーとを跳ね除けてここまでの偉大なチームに返り咲いた。
現在、Fnaticを含め多くのチームが韓国でのブートキャンプを行っているが、韓国サーバーのChallengerにすでにFebivenとRekklesが到達しており、HuniとReignoverもやがてChallengerになるだろう。Yellowstarはアクシデントがあり、支給されたアカウントがDiamond5相当のMMRから始まるRiotの特別アカウントではなく通常のMMRから始まってしまい少し足踏みしてしまった。
奇跡でもなんでもなく、彼らは日々成長している。その成長がWCSでどう花咲くのか、楽しみである。


Invictus Gaming (IG) from China LPL

彼らは呪われている(直訳)
…という話をどこかで読んだが、ハマった時の強さはまさに蹂躙、グループリーグを突破する可能性は大いにある。
韓国から迎え入れたトップクラスのJunglerであるKaKAO、そしてFakerジュニアとも呼ばれるRooKieをRosterに据えて戦ったシーズン。
プレイオフの3位決定戦ではEDGを破り、WCS出場決定戦ではQGを破り、シーズン3位でありながらしっかりと上位を食った能力を持っている。
だが、とかく安定しないのがこのチームだ。どうも波打ったような成績とゲーム展開になることが多く、それはTOPのZzitaiの不安定さに起因している。
おそらく精神的な要因なのだろう、彼はまだ18歳でありながら今年でIG3年目。韓国から多くの選手を招き急激に成長した中国LPLに、焦燥感やプライドがくすぶっているのではないか。
IGは、選手である二人の韓国人の他にMaFaとPoohManDu、Support王国の韓国から二人のコーチを招集しているが、コミュニケーションの面でも不安に対する環境は整っていない。
今のメタではTopの活躍が不可欠であることから、彼らの戦いを左右するのは良くも悪くもZzitai、ということになるだろう。


ahq e-Sports Club (ahq) from Taiwan LMS

もう一つの台湾の名門、それがahqだ。
春のシーズン4位からプレイオフでの劇的な優勝、そして夏は11勝3分0敗で1位に輝きプレイオフでも無欠の戦いを見せ王座を防衛した。
彼らの強さ、そしてチームワークの根源はMidレーンのWestdoorそのものである。
NA、KR、TWでsoloQ1位を取った三冠王であり、そのプレイはFakerにも劣らない。
だが、チームとしてはやはり他国と戦うのに不安が残るだろう。
先日WCSに向けてのScrimに関して某氏が「ahqよりyoeの方が手強いだろう」と発言したという噂を耳にしたが、ある程度は納得のいく話である。
ワンマンチーム、もしくはOne shotcaller's teamというのは勝ち上がりあらゆる力を持ったチームに研究される世界戦では著しく不利だ。
だがこれまでもWestdoorは封じ手を打ち破り、チームもそれに呼応し良い成績を収めている。
彼らの勝利の鍵はやはりチーム力、昨年8月にJungleのMountainとSupportのAlbisが加入してからRosterの変更がなく、それでSpling、Summerと戦ってきて、しっかりと結果を残した。
メカニクスではWestdoor以外は苦しい戦いをするかもしれないが、LoLがチームゲームであるということを存分に見せつけてくれることを期待しよう。


Cloud9 (C9) from NA LCS

Summer Splitまでの出来事はMotiakoron氏が翻訳したCloud9が進む世界への王道に明るい。
彼らはRegional QualifiersでGV、TiPを共に0-2からの3連勝、ReverseSweepと称される大逆転で下し、TeamLiquidに至っては危なげなく試合を作り、3-1でWCS出場を決めた。
C9はかつて、最も同一Roster期間が長いチームだった。だが、Haiが手首の痛みに限界を感じ引退を表明すると、Meteosは柵を失った羊のようにウロウロするだけのプレイをはじめ、BallsはトンデモTPをし、Sneakyは突然死を繰り返し、LemonNationは老けこんだ。
だがHaiがJungleとして復帰すると、みなかつての果敢なプレイを取り戻し、Incarnati0nはsoloQ番長から立派な競技シーンのMid Lanerとして成長し、その顔からはToxicな表情が消えた。
彼らは未知数だ。あんなに悲惨なSummer split前半のあと、こんな劇的なドラマを見せられては、期待を抱かない方が難しいだろう。
だが、容赦ない他国のチームが最もゲーム外で脆く、ゲーム内では大黒柱であるHaiを折りにかかるのは容易に想像できる。
昔からの仲間、そして精神的にも競技シーン的にも育て上げたIncarnati0n。彼らはHaiに恩返しができるだろうか。
どんな苦境でも見守りたい。ドラマがそこにあることは、すでに証明されたのだから。


グループC

SKTelecom T1 (SKT) from Korea LCK

世界一に最も近いチーム。
彼らは名高いLCKで圧倒的な戦績を収め続け、春夏連覇を引っさげてWCSに乗り込んでくる。
MSIではEDGに惜敗したが、その時見られた弱点は夏シーズンで修正した。
今回グループCでEDGと熾烈な争いを繰り広げることは必至であり、ある意味他のチームは眼中にない、と言ってもいいのではないだろうか。
その圧倒的実力は今さら語るものでもないが、今回はチーム統合に伴いEasyhoonがSubにいる。これが意味するのはFaker封じだけでは勝てないということだ。
ほぼ最強に近いSKT。だがEDGにはBO5で負けているしCJに1敗したりもしているので彼らはゲーミングロボットではない。
しかしその綻びは生まれたとしてもわずかであり、そこを突くには匹敵する高い能力がなければならない。
具体的にはWolfの迂闊な行動とMaRinの危険予知能力を逆手に取ることだ。キャプテンのMaRinに対し、コミュニケーションミスを誘う。彼らは統率された軍隊のようで、非常に確固なコミュニケーションを行うが、それらは全てMaRinによるものだ。ともすればコーチにも近い彼への絶大な信頼を破壊することこそ、SKT攻略の唯一の道だろう。
そして、FakerのユニークなPickを咎めること。彼は非常に高度な考えから様々なChampをPickするが、それに対し回答を必ず用意しておくこと。つまり、メタにとらわれず全てのChampionを洗い出し、Pick/BANから彼らに窮屈な思いをさせなければならない。
敵対するチーム視点からの話が多くなってしまったが、それほどまでに強大で、優れたチームであるということだ。
各地に散らばる韓国人選手に、WCSの優勝杯を見せつけ、未だ韓国そのものがLoL最強地域であると証明できるかどうか、その素晴らしい頭脳とプレイに目が離せない。


H2k-Gaming (H2K) from EU LCS

彼らがここにたどり着いたのは、本当にすごいと思う。
CSを勝ち上がり、春夏を3位で終え、WCSの舞台に立った。だが、グループ分けが不運すぎたようだ。
SKTとEDGは世界の覇権を争うチームで、かたや毎日動画が再生されコラージュ画像にされ死に続けているRyuをMidに置き、コーチPROLLYの手腕でなんとか勝ち上がったH2K。
Fnaticに土をつけることさえ叶わなかった彼らに、期待を持っているファンは正直、少ないのではないかと思う。
だが、Ryuが突然覚醒しMidのKorean Starsをけちょんけちょんにしだしたら優勝の可能性はぐっと高まる。
優勝候補さえ倒せばあとは一直線という分かりやすい苦境に立たされた彼らだが、あらゆるメディアやe-Sports知識人が同じ予想をしているということは、外れるということだ。
きっと面白い試合を見せてくれることを期待して、ついでに勝利も願って見てみたいと思う。


Bangkok Titans (BKT) from Thailand GPL

DetFMを破りWCS出場を果たしたワイルドカード枠。
正直、予選突破は絶望的だろう。だが、超アグレッシブをうまく発揮できればH2Kには一矢報いるチャンスがあるかもしれない。
SKTとEDGとは試合にすらならないだろうが、しっかりと彼らを見つめることで、強さとは何かを見極めて自分たちの国に持って帰れると良いだろう。
だがやる以上は勝利を目指す。H2KというLCSレベルのチームに対してももちろん劣っていることは確かだけれども、勝つ手段を探すことが成長に繋がる。
日本を破ったチーム、その世界の舞台を暖かく見守っていきたい。


Edward Gaming (EDG) from China LPL

優勝候補その2。
こちらも春夏連覇を成し遂げた強力なチームだ。
PawNとDeft、韓国でも名高く未だ最盛の実力を持つ二人、そして強力なRoamingのMeiko、優れた眼を持つClearlove、Poolの広いKoro1と、上から下まで役者ぞろいである。
プレイスタイルは攻撃的で、SupportとJungleが動きまわり更に育ったレーナーがその後ろについていき次のレーンへ…という怒涛の勢いを持つ。
おそらくこれに対処できるのはSKT以外にないだろう。
彼らは一度SKTを倒しているが、その時突いたFakerとBackupのラインの穴はもう塞がった。
グループステージであたってしまうのがとてももったいないが、どのようにSKTと戦うのか、どのような解をぶつけるのか、おそらくLoLでは世界で最たる難題を目の当たりにする。
中国雑技団などと揶揄されるが雑技団というのは高い能力を持つからこその雑技団だ。
あらゆる力と技の使い方を見るのが今から楽しみでならない。


グループD

LGD Gaming (LGD) from China LPL

Splingでは決勝でEDGに惜敗したが、SummerではVG、Snake、EDG、QGと全てを打ち破りシーズン5位からプレイオフで1位に上り詰めた勢いのあるチーム。
彼らの場合は攻撃的、というよりも好戦的、という方が合うのではないだろうか。
韓国から来たTopのAcornとADCのimpは過激な戦いで有名だ。MidのGODVは素晴らしいメカニクスを持ち、TBQはLeeSinの名手であり挑戦的なJungler。PylはLPLでトップを争う優秀なSupportで、シーズンでは危なっかしい戦いをしていたもののプレイオフの舞台でいかんなく実力を発揮することができていた。
本番に強いともとれるその成績は、彼らをWCSで勝ち上がると見るに相応しいものである。
KTとぶつかれば、非常に高度な集団戦が何度も見られるであろう。
優勝候補その3、であるが、チームの中に世界戦の経験の差が大きくあるため、メンタルケアなど試合外の要素に多く気を配る必要がある。
もし彼らが試合に集中し、敵を倒すことだけに一丸となれたなら、”韓国食い”も十分ありうる。その時はKorean HYPE Trainは廃線することになるだろう。


KT Rolster (KT) from Korea LCK

非常に詳しい分析をDeC氏が書いてくれているため、何も言うことがないので記事をリンクしておこう。圧巻の分析力に頭が上がらない。
夏のKT、と呼ばれている彼らが秋も深まる10月にどれだけ戦えるのか。まずは中国、NA、EUのスターチームを打ち破り、夏はまだ終わりじゃないと、高らかに叫んでほしいものだ。


Team Solo Mid (TSM) from NA LCS

BO5のTSMにとって鬼門になってしまった今回のグループステージ。
何よりWildturtleの取り返しのつかない不振、Bjergsenの露わになった弱点、Lustboyが強みではなくなってしまったこと。底上げ、ならぬ底下げになってしまったチーム状況、そしてDyrusの引退を仄めかす発言の数々に落ち込んでいるファンは多い。
だが、韓国ブートキャンプでは幼稚なプレイからおとなしいプレイに進化した、と見られていたSantorinが見た目に違わないヤンキースタイルでMaster Tierまで上り詰めた。
そのことから、彼らのひとりひとりがマイペースでするゲームは改善され、チームとして統一された動きをしてくれると思う。
それが他のチームに勝てるかは別だが、コーチであるLocodocoは結果を出さなければならない。
優れたアイデアとキャラクターを持つ彼と、笑顔でゲームに取り組むことができればNAの名誉を取り戻すことができるだろう。


Origen (OG) from EU LCS

Fnaticを脱退し、自分のチームを作ると宣言したxPeke。
sOAZもついていき、そして集まったのはTSMから失意の帰還をしたAmazing、CSでくすぶっていたNiels、そして解散したNiPからMithy。
CSは簡単に勝ち上がったものの、そこそこの成績で終わるだろうと思われていた彼らだったが、予想に反してLCSチームをことごとく圧倒し、Fnaticにもプレイオフで土をつけた。
そしてxPekeはWCSに帰ってきた。今度は自分のチームで。
だが、チームには経験がやはり足りないだろう。実力も勢いもあるLGD、確実に勝負を決めてくるKT。予選突破には不安が残る。TSMが不調なのが幸いだろう。
彼らもまた韓国ブートキャンプでたくさんのものを得ている。CSから一気に駆け上がった短期間での修正力は、WCSまでにもっと力を彼らに与えるだろう。
オールドスターの帰還、そしてFnaticもしくはライバルを倒したチームとの再戦。
4カ国からなるRosterというのも面白い。EUの各国にゆかりのある方は応援するのもいい。
そこまでの歳ではないが、老兵、ベテランが自分の力でのし上がる物語を描いてほしいと願う。



以上となる。
これを書いている最中に、WCSのスケジュールが公開された。
日本時間10月1日23時から開会し、その30分後から初戦が始まる。
是非、LoLプレイヤーでもプレイヤーでなくても、soloQ戦士でもNormalやCoop勢でも、トッププロの戦いを見て感動を共有してほしい。
それはゲームをやることと同じくらい、貴重な体験、そして財産になる。
この記事がそんなみなさんの一助、ちょっとしたきっかけにでもなればと思う。

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