2015年5月2日土曜日

2015-02-09 NA LCS 2015Spring split W3D2 Team SoloMid vs Team Impulse

BAN/Pick



Blueside=TSM
Redside=TiP

TSM BAN
1st:Rumble
ImpactへのTargetBAN。
2nd:LeBlanc
XiaoWeiXiaoへのTargetBAN。
3rd:Sivir
TiPがJarvanというBlinkを持たないADCに対して強力なChampをBANしたため。

TiP BAN
1st:Kalista
SneakyへのTargetBAN。
2nd:JarvanIV
Pickup/HardEngageの削減。
3rd:Lissandra
上に同じく。Top/Midどちらでも運用でき、多くのTeam compに適応できるので早い段階でPickされるとPickで不利になるため。

Pick phase
TSMは1stPickにAhriを選択。あらゆるTeam compに対応できる万能Champであり、Bjergsenが非常に得意としている。
TiPはその返しの1stPickにMorgana、LeeをPick。この時点でTiPはPick負けしたとも言える。
TSMの2ndPickはViとJinx。TSMはMorganaをものともしないPickupの強さと、強力なDPSを手に入れた。
TiPの2ndPickはGravesとMaokai。この時点でTeamfightを核にした構成と見
ることができるだろう。
TSMはLastPickにSionとJannaをPick。Pickup、Engage/Disengage、DPSの
揃った一つの理想型が完成する。
TiPは最後にYasuoをPick。非常に困窮した上での選択だっただろう。

正直、疑問符の残るPickだった。TiPはなぜJannaとViを渡した上で、中途半
端な構成を組んだのか。
Jannaを取ればPoke/Disengage compを作れただろうし、Viを取れば機動力の高いAhriを捕まえることができるしPickup/Teamfightをもう少し強化できたはずだ。
そしてYasuo。Yasuoもまた、PickupもしくはProtect the ADC構成において
輝くChampだ。確かにLee、Maokaiとシナジーはあるが、強力なPickupとCCチェインを持った相手には機能しない。そしてJinxに対して飛び込むChampがいない。AD以外のダメージ源がない。
Last Pickの時点で言えば、まだXerathの方が良かったのではないかという感想を持ってしまう。
考ええうる理由としては、Bjergsenに勝てる見込みのあるPickがYasuoしかなかった、というのが妥当だろうか。
Pick/BAN phaseで見た通り、TiPは実際に苦戦を強いられる。
試合本編の動画を追いながら見ていただきたいと思う。


https://www.youtube.com/watch?v=9tSdopxhiPk&t=12m23s

In Game

お互いにSwapし、TOPが2v2。
序盤は非常に静かに進行したが、midは常にgankのプレッシャーを受けていた
にも関わらずAhriがCSで大きく引き離している。
スキルマッチアップ、と言えばそれまでだが、現在のAhriにYasuoはカウンタ
ーはおろか不利なのかもしれない。
中盤に差し掛かり、全レーンをpushした後TiPはDragonへ向かう。
だが、JinxのUltにDragonがstealされ、ここからTSMのsnowballが始まって
しまう。
Ahriが敵タワーまで押し込んだところでJannaとViはTop側の視界を取りに行
く。
当然midが押されていて、JinxはCSを取らなければならないのでMaokaiはmid
に寄るが、ちょうどJannaとViに鉢合わせ、救援に迎えなくなってしまう。
本来であれば先にAhriを迎え撃つことができるはずだったが、Ahriが先にタワ
ーダイブに成功しFirst blood。
その後midに寄りかけていたLeeSinとMorganaはbotのSionを狙うが、Ultによ
って逃げられてしまう。
その間にJinxはtop1st towerを折りRecall、お互いにLane assignを戻した。
Top側の視界を丁寧に奪ってから入ったViのgankが成功、TSMはmid1st tower
を獲得。
botへのgankを諦めmidのカバーに入るLeeSinを見たViとAhriはすぐさまbot
に寄り、JinxとJannaは戦闘を開始。
JinxのUltも入って瀕死状態のGravesとMorgana。そこにTPを使ったSionも含
めた5man gankが入り、これもまたAhriに全てkillが行った上でbot2nd
towerまで折り切るTSM。
TSMがその後Recallをする間に、TiPはtopとmidへのsiegeによる最低限の交
換を試みる。
topはMaokaiが折ることに成功するが、mid1st towerが折りきれず、またも
Ahriに捕まってしまいYasuoがdead。
そのままSionを除く5人がmid2nd towerへとpush。
ここでの戦闘はやはり構成の弱さが出ている。AhriとJinx、ダメージを出す二
人にたどり着けずMaokaiとGravesがdead。
この時点でAhriは7/0/0、全てのkillをAhriが独占している。
TiPは視界もなく、あっさりと2ndDragonを明け渡す。
その後、MorganaをBaitに使い有利な状態でInitiate、YasuoのUltによって
Ahriをkillすることには成功するが、SionとJannaのPeelの中でJinxがダメ
ージを出し続け、3-1交換にされてしまう。
難なくmid2nd towerを手に入れたTSMは、敵Top側Jungleの視界を掌握。
top2nd towerへのsiegeの末Maokai、Graves、LeeSinをkillするのだが、
やはりここでも、JannaとSionのPeelによってダメージソースに辿りつけない
という構成の弱さが見えた。
そしてtop3rd towerに圧力をかけられ、復活してきたMaokaiがまたもJinxに
killを差し出してしまう。
AhriにつづいてJinxもコアアイテムを完成させ、完全なワンサイドゲームの様
相を呈する。
3rdDragonも簡単に狩り終え、全レーンをpushしにかかるTSM。
midのレーン脇の視界を活かし、孤立したLeeSinを倒し、Baronを確保。
Baron buffを手に入れたTSMはmidのInhibitorを割った後botへRotate。こ
こで耐え切れなくなったTiPがEngage、それを難なくさばきTSMがNexusまで割
り切った。
正直、あまり良い試合とは思えないかもしれない。
だが、TSMは基本的なことを徹底していた、という点において、決してレベル
の低い試合ではなかったと思う。

総括
・現在のメタにおけるgoldの優先順位はmid>adc
やはり、中盤の集団戦において最も影響力が強く、Snowballしやすく、かつ最
後までダメージを出し続けやすいmidに、特にADCが2ndItem、もしくは血剣を
積むまではgoldを集めること、ProtectしkillやCSを取らせることが重要だと
思われる。
逆に、ADCは出来るだけ安全にFarmをし、中盤以降視界を確保した状態での戦
闘においてダメージを出し、siegeやobjectiveで大きな役割を持つことが肝
要だと思われる。
Protect the ADC構成であっても、中盤まではmidにgoldを集めmid lanerを
守らなければ、Teamfight、Pickup、Pokeいずれを相手にしても非常に苦戦
を強いられるだろう。

・視界の確保、及び奪取
TSMは終始、かならず味方がそばにいる状況でDewardを繰り返した。そして、
Objectiveへ向かう際浅い位置ではあるが敷き詰めるように隙間のない
Wardingをしていた。
これによって、人数によるプレッシャーをかけることができ、逆にこちらは敵
の挙動が詳細に見えることによって予測がしやすくcounter engageも狙うこ
とができる。
これは個人の見解だが、LCSレベルのチームであっても、Objectiveに相手が
手をかけている時、そこへ向かう動きは全て見られているという意識が薄いよ
うに思う。
反転によってCatchされてしまったり、小競り合いの後に不利なObjectiveの
交換を強いられる原因はやはりDeward不足なのでは?と感じる。
もし、たとえばDragonであるなら自陣JungleをDewardする時間を含めて早め
にGroupしPinkwardを全員で複数購入し赤Trinketと合わせて完全にDewardす
れば、敵へのプレッシャーは非常に強くなり、有利に集団戦を進めることがで
きるのではないだろうか、と考えた。
実際、現在世界ランキング1位であろうGE TigersはDewardへの意識が非常に
高く、視界を掌握した上でのMap control、Minion wave controlを含めた
圧力のかけ方が非常に優れている。
・今必要とされているもの
チーム全体でのVision control。特にDeward。
正確なMinion wave control。システムの変更によって、2nd,3rd towerは
siege、diveが難しくなったため。
序盤を有利に進めるためのアイデア。今回の試合で言えば、SionのWolfを狩る
ことでのLv2スタートや、Jinx/Jannaが行ったLv2でのCCスキル取得などが例
に挙げられる。( Match historyを参照
→http://matchhistory.na.leagueoflegends.com/en/#match-details/TRLH1/1001020083?gameHash=0ac141320e5d0d1a&tab=overview&participant=1 )